いちから本を作る
本づくりにおいて大きな挑戦をしました。本の中見を考える編集にとどまらず、紙を選び、印刷した紙を手製本し、1冊の本の形まで自ら仕上げるというものです。手製本については、美篶堂の「本づくり学校」で2020年から約1年かけて学びました。製本を学ぶさなか、自分の不器用さや、何度も失敗しないと習得できない難易度の高い技術に、身の丈を超えた挑戦をしたものだと思うこともありましたが、一冊の本にしてみたいという気持ちが、私を強く突き動かしました。いくつかある製本の手法から、いかにも本らしい凛とした佇まいに惹かれ、「角背上製本」(ハードカバー)で本を作ることにしました。